🟦 TOEIC文法記事 — 冠詞(a / an / the)
タイトル: 小さな言葉が意味を変える:a、an、the の正しい使い方
英語を学んでいると、「a」「an」「the」の使い分けに迷うことがよくあります。これらは「冠詞」と呼ばれる単語で、一見すると小さくてシンプルに見えますが、意味の違いを生む重要な文法要素です。TOEIC Part 5 では頻出ポイントであり、名詞の特定性や数えられるかどうかが問われます。冠詞を正しく使いこなすことは、TOEICスコアアップに直結します。
🔹 冠詞とは?
英語には以下の2種類の冠詞があります:
定冠詞(definite article):
the
不定冠詞(indefinite articles):
a
とan
使い分けの基本は、「その名詞が特定されているかどうか」です。
例文:
✅ “I saw a dog in the park.”(犬は特定されていない)
✅ “I saw the dog that always barks at night.”(よく吠えるあの特定の犬)
🔹 a と an の違いは?
どちらも「1つの~」という意味で、不特定の名詞に使います。違いは「音」です。
a:子音の音で始まる単語の前に使う
“a book”, “a university”(“yoo”の音)
an:母音の音で始まる単語の前に使う
“an apple”, “an hour”(“h”が発音されない)
👉 スペルではなく「発音」で判断するのがポイントです。
🔹 the の使い方(定冠詞)
「the」は、話し手と聞き手の両方が特定の名詞について話しているときに使います。
例文:
“The report you sent was excellent.”(送ってくれたあのレポート)
“Please close the door.”(そのドアを閉めて)
TOEICでは、「すでに出てきた名詞かどうか」「文脈から特定できるかどうか」が問われます。
🔹 無冠詞(zero article)
冠詞を使わない「無冠詞」のパターンもあります。
主な例:
一般的な複数名詞の前:
✅ “Books are useful.”(本全般について)不可算名詞の前(一般的な意味):
✅ “Information is power.”固有名詞の前:
✅ “Microsoft”, “Japan”, “Mount Fuji”
👉 TOEICでは「the」を入れたくなる場面で、正しく無冠詞を選べるかが問われることがあります。
🔹 TOEICでのよくあるひっかけ
例題1:
The manager asked us to submit ___ updated project plan by Friday.
a) ab) an
c) the
d) no article
✅ 答え:a — “updated” は “you” の音で始まるので “a” が正解。しかもこの文で初めて言及される「プロジェクト計画」。
例題2:
We had difficulty locating ___ office where the interview would take place.
a) ab) an
c) the
d) no article
✅ 答え:the — 「面接が行われるオフィス」は文脈から特定されていると判断できる。
🔹 実際のビジネス英語でも重要
冠詞は、あなたのメッセージが「どれだけ明確か」「どれだけプロフェッショナルに聞こえるか」を左右します。
TOEICは、メール・レポート・会議の英文に慣れることを目指しています。冠詞の使い方を間違えると、意味が伝わらなかったり、文が不自然になったりします。
🔚 まとめ
冠詞の使い方は単なる文法ではなく、意味と論理の問題です。
“a / an” → 新しい・不特定のもの
“the” → 特定されたもの
無冠詞 → 一般的な複数形や不可算名詞など
この感覚を身につけることで、TOEICでも、仕事の英語でも、正確で伝わりやすい英文が書けるようになります。