TOEIC文法攻略:関係代名詞を使いこなす

TOEIC Part 5で文章を読んでいて、「この人って誰のこと?」と混乱したことはありませんか?
それは、関係代名詞のルールが頭の中であいまいなまま読み進めてしまったサインかもしれません。

関係代名詞は、名詞についての追加情報を伝えるために使われます。
文を分けずに、スマートに情報を付け加える便利な文法ツールです。

関係代名詞とは?

「who」「which」「that」などの単語から始まる文の一部で、名詞を修飾する役割を持ちます。
以下の例文を見てください。

✅ The manager who approved the proposal is on vacation.
(提案を承認したマネージャーは休暇中です。)

このように、関係代名詞が「どのマネージャーか」を明確にしています。

限定用法と非限定用法

関係代名詞の使い方には2種類あります:

  • 限定用法(情報が不可欠)

    • 例:The employee who speaks French will go to Paris.
      → どの社員かを特定しているため、削除できません。

  • 非限定用法(追加情報)

    • 例:Mr. Tanaka, who works in HR, is moving to Osaka.
      → カンマで囲み、情報を補足するだけです。

TOEICでは、限定用法が圧倒的に多く出題されます。非限定用法にありがちなカンマの扱いも問われることは少ないですが、知っておくと安心です。

主語?目的語?

関係代名詞が文の中で主語になるか、目的語になるかによって文構造が変わります。

  • 主語としての関係代名詞

    • 例:The woman who leads the project is absent.
      → “who”が主語の役割を果たします。

  • 目的語としての関係代名詞

    • 例:The report that we submitted was approved.
      → “we”が主語なので、“that”は目的語の役割を果たします。

目的語として使われる場合、「that」や「who」は省略されることもあり、TOEICではこの省略形がよく出題されます。

“That”はいつ省略できる?

TOEICで頻出のポイントです。
関係代名詞が目的語である場合、省略が可能になります。

✅ The printer (that) we ordered is delayed.
✅ The candidate (who) we interviewed was impressive.

すでに主語と動詞がある場合、関係代名詞は省略可能です。文構造を理解することが得点アップの鍵になります。

よく使う関係代名詞

誰に対して使うかによって、使う関係代名詞は変わります:

  • who / whom → 人に対して(whoが主語、whomが目的語)

  • which / that → モノや事柄に対して

  • whose → 所有を示す(人でもモノでも使える)

ただし、TOEICではスタイルよりも文法の正しさが問われます。「which」か「that」かを選ぶ問題は少なく、「省略できるか」「文構造が正しいか」が主な出題ポイントです。

TOEICではどう出る?

TOEIC Part 5・6では以下のような出題がされます:

  • 正しい関係代名詞の選択

  • 主語・目的語の識別

  • 関係代名詞の省略に関する判断

  • 不自然な修飾語の排除(修飾位置のミス)

関係代名詞の理解が深まると、文の構造がすっきり見えるようになり、選択肢の消去も速くなります。

締めくくりに

関係代名詞を味方につければ、TOEICの長文や複雑な文も怖くありません。
余分な情報に惑わされず、「誰が何をしているのか」が一目で分かるようになります。

次回の模試では、自信をもって関係代名詞の問題に取り組めるように、しっかり復習しておきましょう。

🧾 Hidden FAQ(JP)— 関係代名詞 「who」と「whom」の違いは何ですか? → 「who」は主語、「whom」は目的語として使います。ただし、TOEICでは「whom」はあまり出題されず、多くの場合「who」が使われます。 「which」と「that」はどちらを使えばよいですか? → どちらも物・事に対して使えますが、「that」は会話やカジュアルな文章でよく使われます。TOEICでは文法的にどちらも正解の場合が多いです。 関係代名詞はいつ省略できますか? → 関係代名詞が目的語の場合、省略できます。例:The book (that) I bought was interesting. 「whose」は人以外にも使えますか? → はい。人でもモノでも「〜の」という意味で使えます。TOEICでは比較的フォーマルな文に登場します。 カンマのある関係代名詞とない関係代名詞の違いは? → カンマあり=非限定用法(補足情報)、カンマなし=限定用法(不可欠な情報)。TOEICではカンマなしの限定用法が多く出ます。 関係代名詞の文が長くて読みにくいです。どうすれば? → 先に「関係代名詞の前の名詞が何か」を意識し、そのあとに続く情報をブロックとして読む練習をしましょう。 「who」や「which」は省略できますか? → 主語として使われている場合は省略できません。目的語なら省略可能です。 TOEICでは「whom」は出ますか? → ごくまれに出ますが、ほとんどの問題は「who」で解けます。「whom」は読み物内に出る程度です。 関係代名詞が2つ続く文はどう読む? → 文構造を確認し、先に主節を見つけてから修飾されている名詞ごとにブロックを分けて読むと理解しやすくなります。 関係代名詞の前に前置詞があるのは正しい? → 正しい文法です。例:The person to whom I spoke. ただし、TOEICでは「who I spoke to」のような語順のほうが一般的に出ます。