アトミック・ハビッツと丸暗記ブロック — 覚えるだけではTOEICスコアは伸びない理由
多くのTOEIC学習者はこう思っています。
「もっと単語を覚えればスコアが上がる」
「もっと文法を覚えれば正解できる」
「たくさん問題を解けば大丈夫」
でも、スコアが伸びないのはなぜでしょうか?
TOEICは「どれだけ覚えているか」のテストではありません。
「どれだけ素早く使えるか」のテストです。
覚えるだけで止まってしまうと、丸暗記ブロックにハマります。
ジェームズ・クリアー氏の『アトミック・ハビッツ』は、そこから抜け出す方法を教えてくれます。
「使える習慣」を作ることが大事なのです。
覚えるだけでは反応が遅くなる理由
新しい単語を覚えたのに、試験中に出てこなかった経験はありませんか?
これは、脳が一生懸命探しているからです。
しかし、TOEIC本番ではゆっくり考える時間はありません。
単語帳やフラッシュカードだけで学習すると、ゆっくり思い出すクセがついてしまいます。
必要なのは、素早く反応できる習慣です。
例1:「ビジュアルタグ」習慣 — 単語記憶を早くする工夫
単語リストを眺めるだけでなく、覚えるときに小さな絵を描く習慣をつけましょう。
例えば、
commute(通勤) → 棒人間が電車に乗っている絵
invoice(請求書) → 矢印付きのドルマーク
絵の上手さは関係ありません。
頭の中に「ビジュアルタグ(目印)」ができることで、単語が思い出しやすくなります。
これは、2秒でできる小さな習慣ですが、丸暗記を「使える記憶」に変える力があります。
例2:「30秒トレジャーハント」 — パターン認識を鍛える遊び
Part5の文法問題をすぐに解こうとせず、まずは30秒だけゲーム感覚で探してみる習慣をつけます。
例えば、
「-tionで終わる単語を探す」
「becauseが入っている文を探す」
答えを出す必要はありません。
ただ「探す」だけでOKです。
こうすることで、問題に対するプレッシャーが減り、パターンを自動的に見つける目が育ちます。
楽しく続けられる上に、本番のスピード力も身につきます。
まとめ:大事なのは「覚える量」より「使える習慣」
覚えること自体は悪くありません。
しかし、覚えるだけではTOEIC本番では通用しません。
『アトミック・ハビッツ』が教えてくれるのは、
「毎日できる小さな習慣」こそが、スコアを変えるカギになるということ。
もし今、頑張って覚えているのに結果が出ないなら、
必要なのは「もっと覚えること」ではありません。
「もっと使える習慣を作ること」なのです。