アトミック・ハビッツとスピードトラップ — 速くなりたいなら、まず「ゆっくり」を習慣にしよう

多くのTOEIC学習者がこう考えています。
「スコアを上げるには、もっと速く解けるようにならなきゃ。」

でも実際には、急ぐことでミスが増え、スコアは伸びず、ストレスばかりが溜まる。
これが「スピードトラップ(速さの罠)」です。

ジェームズ・クリアー氏の『アトミック・ハビッツ』は、違うアプローチを教えてくれます。

「まずゆっくりを習慣にすること。結果として速さは自然についてくる。」

速さは「頑張って出すもの」ではない

「もっと速く解こう」と意識して練習して、逆にケアレスミスを連発したことはありませんか?

速さは力技で引き出せるものではありません。
焦ると正確さが落ちる。
TOEICではこの「正確さ」が全てです。

無理にスピードを上げようとするほど、スピードトラップにハマっていきます。

解決策:必要な場面で「ゆっくりする」小さな習慣を作る

TOEICで速くなるというのは、問題を急いで解くことではありません。
迷いを消すことです。

『アトミック・ハビッツ』は、スピードは「自動的に動ける習慣」の結果だと教えています。

まずは「ここで一瞬スピードを緩める」小さな習慣を作ることで、結果として速く、正確に進めるようになります。

例1:「スローモーション・リーディング」習慣 — Part7対策

Part7長文問題で、速く読もうとして文章を飛ばし読みし、結局何度も読み直す…。
そんな経験はありませんか?

この悪循環を断ち切る習慣が「スローモーション・リーディング」です。

毎日短いPart7の文章を1つ選び、指やペンで文字をなぞりながらゆっくり読むだけ。

ポイントは「速く読む」ことではありません。
一語一語を100%集中して読むことです。

問題に答える必要はありません。
文章を正確に読む感覚を体に覚えさせることが目的です。

この小さな習慣が、「急いで読んでしまうクセ」をリセットし、結果として速さと正確さを同時に手に入れる力になります。

例2:「3秒ストップサイン」習慣 — Part5対策

Part5の文法問題で、最初に目に入った選択肢をすぐに選んでミスをすることがあります。

その流れを止める簡単な習慣が「3秒ストップサイン」です。

問題文と選択肢を読んだ後、
答えを選ぶ前に3秒だけ止まる習慣を作ります。

その間に考えることは1つだけ。
「この選択肢、文法トラップ?語彙トラップ?」

このたった3秒のストップ習慣が、焦って選ぶクセをリセットし、正確な判断をするクセを育てます。

結果として、解くスピードが速くなるのです。

まとめ:速さは「頑張り」ではなく、「賢い習慣」から生まれる

TOEICで速くなるには、無理にペースを上げるのではなく、
迷わず動ける習慣を作ることが一番の近道です。

『アトミック・ハビッツ』が教えてくれるのは、
スピードとは「システムの成果」であり、「焦り」からは生まれないということ。

スピードトラップにハマっていると感じたら、
必要なのは、急ぐことではありません。
「ゆっくりする習慣」を積み重ねることです。

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